シーカヤックをはじめよう  残り全部

・・・・・こんなこと私が書いていたのをもう覚えてる方も少ないと思いますが、ばらばらに書いてると忘れてしまうので、会社が始まる前に残りを一気にあげておきます。

置くか、積むか、の途中で話が終わっていました。「あくまで艇庫派としての、個人的な意見を参考として」続けさせていただきます。

リスクの点から見れば、海に出てしまえば全く一緒、の艇庫派と自艇自車積み。 でも、海からあがってからの環境を素直に考えれば、正直なところ艇庫派に分があると思います。 シーカヤックは、ある意味登山と同じだけ、またはそれ以上のリスクある過酷なスポーツですから、そこと日常生活をつなぐ間に、同好の士が集まり、楽しく情報交換のでき安心できる場所を持つのは、特に中高年過ぎてこの趣味にはまった方には大切ではないかといつも思っています。 もちろん、まずお金がかかりますし、艇庫にはそれぞれ先人の方が積み重ねた文化があり、またグループは人の集まりであり生き物でもあるので、合う合わないは必ずあるし、それに対して十分心遣いをする必要はあります。 が、「漕ぎの切れ目は縁の切れ目」となりがちなこの世界を、艇庫代表や優しい気遣いあるメンバーがそっと支え繋いでくださることもまた否定できません。 私自身今どうしても海に出づらい状況がモグラたたきのように頻発していて、いつカヤックを降りても不思議でない、そんな状態ですし、これまでも身の回りでたくさんの方が海に出られなくなる理由を見聞きしてきました。 身辺の状況が3年以上、5年・7年と全く変わらない方なんて、そうそういません。 ・・・・・もちろん、こんな人間関係を趣味のグループの中で得られれば僥倖ですけれど・・・

じゃあどうして、そんなに素敵な艇庫なら、それだけでいいじゃない?
確かにその通りでもあります。が・・・・・ずいぶん前に書きました、アウトフィッター(とそこが経営する艇庫)には、それぞれ得意分野と得意海域があります。 選択できる楽しみは無限なようで、雑誌と一緒、だいたい2年(ふたまわり)もすると・・・・・・   また、首都圏から車で2〜5時間程度の範囲で、自己責任で参加できる素晴らしいイベント、たとえば岩地シーカヤックラソンや葉山ー江の島レースなどがありますが、そこに自分の意思で参加し、きちんと安全に楽しんで帰ってくるには? 艇庫代表に甘えますか? それとも、人を探して、頼んで積んでもらって、自分もついでに乗せていってもらう? 「あくまで私自身は」ここで、やっぱり自分は自分自身で積んで行って帰れる道を選択できるようにしたい!、と無謀にも強く思ったわけです。 ここは、最も人により考え方が全く違うところ、ですが、楽しみを誰かの手助けを前提にする、のは、、心もとない、と思うのです・・・・そして、昨年の岩地レース前日、一人で千貫門往復ができ、レース当日折り返し地点で見た西伊豆の素晴らしい海景色は、私にとってはこの道をとったことが間違っていなかった、ということを確信させてくれました。 ここまで来るのを手助けしてくださった、所属艇庫しーかやっくうみうしの皆さん、シーカヤックスクールKem'sのけむさん、海猿の皆様、本当に本当に、ありがとうございました・・・・・ 「艇庫と艇庫海域」外の楽しみも経験したい、という思いをお持ちの方は、こんなところについてもご自分がどうしたいか、なんてことを一度考えてみられるのもよいかと、思います。。


さて。
車に積む時には気をつけられるとよい、と思うことを並べて記入しておきます。
(0)カヤックキャリアの装着
つけっぱなしにする人と都度付け外しをする方があります。 どこのメーカーがよいかはそれぞれと思いますが、メーカーにより車に適した装着部品があるようです。 私は、艇庫の方に、これでもか、というくらい固く、自分では付け外しができないくらいしっかりキャリアを固定していただきました。ふつうは車用品店で装着してもらうか、自分で装着するか、ですが、キャリアの間隔、キャリアに積んだ時のカヤックの角度などを何回か調整する必要があるので、本当は自分で付け外しができるとよいと思います。私はT社の1300CCに乗ってますが、そんな小さな車でもキャリーをつけっぱなしにすると駅ビル駐車場の場所が「ハイルーフ車」になって苦労したり、マンションの駐車場に入らなくなったりしましたので、その点もご留意ください。あと、車の窓に雨除けがついていると、キャリアの爪を屋根に噛ませられなくなる場合もあるので車を購入される場合は注意が必要と聞いています。 
(1)「自分ひとりでできる」「早くて安全な」積み方を 
車の屋根に積んだカヤックカヤックを固定するためのロープ、ルーフに留めたつもりのパドル、時計カメラ携帯電話ほかの小物、ウエア靴その他、はずれたりずれたり落っことしたり飛ばしたりしたけど結局大事に至らなかったお話はもう山ほど伺いました。私自身の例は、カヤック前室に入れた靴を出し忘れたまま積んで走ったため、134号線高速走行中にフロントガラスの上に落ちてきてしまいびっくりした経験があります。。 積み方・固定方法もまたさまざまです。 私は艇庫代表に教わった「これでもか」というほど安全サイドによった艇の積み方・固定方法を1年間試してみて、今は少しそれを略式にしていますが、いつも小物を素早く/砂少なく片づけるのがやはりまだ苦手です。スクール出身だとほんとにここでつまづく人が多いように感じます。私の同期の屈強な男性には、積めるようにはしたけど一生絶対積まないと断言している人がいるほど。 覚悟の違い、なんでしょうかね・・・
(2)車を停める場所には細心の注意を
代表的な駐車場所で積み下ろしが楽なポイントはほんとに少しです。 体力体格に優る方はこの限りではない、というのをレース派の方たちから学びましたが、それは次元の違う話です。 夏になると、停車する車の間隔がびっちり狭くなるのでさらに事情は厳しくなります。 また、自分がグループの皆さんより先にあがる可能性があるなら、グループのどなたの車も動かすことなく自分の車が出せる場所にあるかどうかも出艇前に確認しておきましょう。出る前であれば、車の場所を変わっていただくことも可能です。
(3)風には十分ご注意を
強風に耐えてやっと上陸し、さあ片づけ、となった時、さらに上がった風にあおられカヤックを車から落として艇や車を傷つけたり、落とさないようにがんばって自分の身体のほうを傷められた方があると聞いています。 カヤックは結構飛びます。 ご注意ください・・・

最後に、「お付き合い」について少しだけ。
シーカヤックを始め、これまでの学校や職場、親戚づきあいではありえないほど広い世界の方と知り合うことができ、さまざまな素晴らしい世界を見ることができ、またすばらしい経験をさせていただくことができ、心から感謝しています。
これまで私がお世話になったのは、三浦・伊豆・紀州・四国(当時)・奄美のアマチュアグループとアウトフィッターの皆さんだけですが、どこでも強く感じたのはとにかくこの世界の緊密/濃密さ。 とにかく皆さん知り合いで、知らないことはなく、感覚としては、日本全国で一つのビルに入ってる4フロアの会社、規模は300人以上500人未満?!

正直なところ、この世界に入りさえしなければ経験しなかったようなつらいことも、ありました。 これからカヤックを続けられる方にはそんなことのないように祈っています。非日常を求めてやってきた海辺はどんな人にとっても心安らぐ安全な場所であってほしい、心からそう思います。

また海でお会いしましょう。