支えあう

人と話すのは、face to faceが基本。 相手の顔を見て、自分の声・眼・表情・しぐさ、すべてを使って自分の感情を表現して、分かり合うのが一番と、ずっと思ってきた。

大人になるとでも、そうとばかりは言っていられなくなる。 どんなに親しい間柄でも、家族でも友人でも恋人どおしでも、確固とした個々の生活(パターン)ができていて、どちらかの都合がよくてもどちらかがだめだったりして、四六時中一緒にいることなど不可能だし、だいたいそれでは息がつまってしまう。

病気がちな両親と別れて暮らしていると、face to face以外のコミュニケーションを「途切れずとり続ける」ことの大切さを実感することが多い。 「相手のことを常に心に留めている」ということを、言葉で表現し、それを欠かさず電話で毎日伝えること。 どんな高価な贈り物にもまさる力がある、と思う。

メールにはそんな力はない、って思っていた。 顔を見て直接話したい、せめて電話で。 でも、送られてきたたった30文字に満たない文字が、気持ちのひっかかりをすべて洗い流し、心をしっかりと落ち着かせてくれる、そんな体験を今日した。 

大切なのはきっと、伝えたい中身とそれを伝えようとする気持ち、なんだろう。 それがどんな形をしていても、中身と伝えたいという意思とがしっかりしていれば、確かに人から人へ心が伝わり、そのことがお互いを支えあう。

どうかこれからも、このことを忘れずいくことができますように。