ジーン

世界中にはこんなにたくさんの異性がいるのに、どうして私はこの人だけに囚われてしまうのだろうか?
不機嫌なジーン」(月9)の、ヒロインの気持ち(うろ覚えのため、セリフを要約)。 竹内結子という女優さんに特段の思い入れはないけれども、昨日のラストシーン近く、別れた元彼の(学問に対する・・・)真摯な一面に再び触れて、一度は思い切った気持ちが「かえってきちゃった・・・・」とつぶやき泣き笑いする顔は、会心の演技、と思った。

人を捉えて、離さないもの。 それって実は、「人」そのもの、ではなくて「その人と共有した」「時間」の「記憶」。つまり、「自分の中にあるもの」。
それと無理に決別しよう、とするのは、例えるならば「生身の腕を自ら切り落とす」に等しい時期もあるだろう。
こういうことに対処するのは、年齢を重ねるにつれて上手になることは確か、なんだけど、でもそれは、諦めるのが上手くなる、ことでもあって、あんまりいいこととも思えない。

「記憶の中の影」ではなくて、「身近にある暖かい体温に素直に添えるように」なれますように。 そんなことを願う、今日の私でした。