第2ステージ

リーダーの条件。まず、そのグループ内で「一番頼りになる」と全員から認識されること。私はしょっぱなから、サブリーダー役の前田さんに「どこへ向かうか確認する」というポカをやった。あああ。。。「漕げる」けれど「船酔いしやすい」役のマッキ〜と「おしゃべりで」「漕ぎたがり屋」の山口さんが、とにかくばんばん先に進もうとする。「ゆっくり」「沈しやすい」タイプのかばちゃんがさっそく沈したことから、ツアーを止めて「待つ」シーンになったが、先に行きたいおふたりにとどまる様説得するのが大変。その上、レスキュー自体の説明だの、実際に自分が沈したらどうしてくれる?と質問され、答えに窮する・・・・・ツアー中、実は内緒にしてたのだが、「私はサブリーダー・かばちゃんの姿、レスキュー地点を全く目視できていない」状態だった。もう、波と風に押されて、ツアーをまっすぐ進める・レスキュー待ちで止まっている、のが精一杯。これが、次の致命的なミスを呼んだ。

前田さんが何とかかばちゃんを助け起こし、ツアー再開、となったところで、事件がふたつ。「話しかけても反応しない」マッキ〜(←船酔いしてた)・そして、突然波間に見えた広い網(生簀)。 マッキ〜の反応が変だと気づくのと、マッキ〜が網につっこまんとするのがほぼ同時。彼を「沖へ」逃がすか、少し戻して岸べたに漕いでもらうか。判断を間違えた・・・・風波荒れ狂う、沖へ出してしまったのだ。

と、ここで、私たち模擬ツアーに追いつくように、パドリングウルフの名倉さんがガイドするツアー一行がやってきた。挨拶する山口さん・かばちゃん、多分他のメンバーも何か言葉を交わしていたようだった。荒れた海況の中、名倉さんをふくむ6名のツアーメンバーは、ゆっくりと私たちを追い越して剣崎方面へと向かっていった。

ここで、第2ステージ・リーダー役の私が崩壊してしまった。・・・・風波荒れ狂う沖へ「自分自身が左方向転換できず」「生簀へ突っ込んででられなくなってしまった」のだ・・!状況に気づいた山口さんから、第2ステージ終了のサインが出て、前田さんがもがく私を先導しに生簀まで入ってくれたが、相当の時間、私は曲がることも進むこともできないまま、小パニック状態に。右スイープで左折できない私に、前田さんは「とにかく直進して生簀を出るように」指示をくれたが、その時の私は「聞く耳を持たない」状態・・・・何とか艇が曲がり、沖へ出ると、そこには私が経験した中では「二番目に」荒れた海が待っていた。 他メンバーは難なくこなすこの海況も、「怖くて」「さっきの失敗におちこんでいて」「体が固まってしまった」私には、まともなボディーローテーションすらできないほど怖い状況に見えた。(怖い、というより、のまれている、感じか)

このままではツアー続行がおぼつかない、という山口さんのご判断で、多少海況がましな沖までグループを移動させ、次は前田さんリーダー、かばちゃんサブリーダー、お客が山口さんとマッキ〜、、で、私は素で「漕げない人」役(涙)、第3ステージが始まった。