波と風に阻まれる

もともと午後は風と波が強くなるのが海?
沈で使い果たした気力を立て直すのに私が時間をくったせいもあり、1時を大きく回ってのスタート、一色海岸を目指す。

森戸と一色の間には、岩場があり、そこを大きく回って抜けてゆく。

遠くから見た感じでは、波はあってもそれほど大きいようには感じられず、何とか行けそうな気もしたのだが、進んでゆくにつれて大きくなるうねり!

「なるべく隣に並んで漕ぐように」と木下さんに言われたところで、そのとおりには全く進めず、じりじりと後ろに下がってしまう。

大きなうねりを正面から乗り越えよう、乗り越えた後に艇の前がジャンプしないようにしようと、滑らかに波をやりすごそうとするのだが、艇もパドルも海から離れている時が多くなるにつれ、だんだん怖くなってきた。

というのは、今だから言える話で、海上で「怖い」と思ったら、もうどちらへも進めなくなるのがよくわかっていたから、とにかく必死・・・・

と、ここで、木下さんが「これから波も風も高くなるばかり」という判断から、ツアーをここまでとすることに決めてくれた。

戻りは「追い波」に流されながら、波の穏やかな場所まで戻ったが、方向転換をしたら私はまた絶対沈したに違いない・・・