東伊豆ツアー(1)

<副題>風に向かえ!

<はじめに>
本日・明日ブログ中の表現=「強い風/大きめの波」は、あくまで筆者の浅い経験値が感じさせた「感覚的表現」であり、実際に「危険度が高い波/ツアー催行を危ぶませる風」だった、ということではありません。 その点を十分ご理解の上、読み進んでいただきますようお願いいたします。

<では、本文・・・>
いつも自己紹介で私が述べる「カヤック歴」は、「この5月で2年」だ。 これを「ホームでシングル艇ツアーに参加した経験」に読み替えると、驚く無かれ、たった3回である。 一昨年秋・観音崎ツアー(Shoreline・10Km弱・無風無うねり)、一昨年初冬・名浜から三崎港ツアー(Shoreline・3Km弱・突風(6mか)うねり(60センチ程度か)により途中で中止)、一昨年冬・三浦30Km往復(Shoreline・一日で30Km・無風無うねり、つるっつる)。 これに、他所でのツアー歴を加えても、昨年初夏・瀬戸内Gベース(Nanok/アイラ・無風無うねり・3Kmほどか)、同時期・三重県スクールでのショートツアー(Shorelineフェーゴ・多少のうねり&風あり・4Km程度)、昨年秋西伊豆レジェンド来日イベント(Uヤック・無風無うねり・多分6Km弱)。 たった、6回である。(数えてみて、今更ながらに自分でも愕然・・・去年1回もなかったなんて・・・)  あとはぜーんぶ、ダブルの前。 後ろに乗ったのもたった3回。 お荷物みたい。。
このキャリア、、この春には自艇で海に出ようとする者として、ちょっとどんなもんかと・・・ スクールを何回(←けっこうびっくりするほど出てる)こなしていても、一定の距離をひとりで漕ぎぬいた経験がない、ということは、私にとっていつも「心の底から抜けない棘」のようなものだった。

2月の伊豆は、風が吹き荒れている、らしい。 ツアー当日まで毎日Mapion天気を眺めても、8m以上で巻いてたり、午後日が昇るにつれ風向きの変わった風があがったり、S島さんのブログやKの写真コメントにも「突風」「風で波がつぶれた」などと恐ろしげな表現が・・・弓ヶ浜もたまにスープ。。  そんな中、行って来ました、東伊豆ツアー!

朝3時に2台の車に計11艇のシングル艇を満載してクラブを出発、出艇予定地・今井浜到着は6時前。 さすが真冬、、河津桜はまだつぼみが堅いまま。 到着後少しの仮眠で体内時計が狂ってしまい、眠いんだかなんだかよくわからないぼんやりした頭で着替えをすませ、朝日が高く昇った8:30頃今井浜から艇を出すこととなった。

おお、、結構な風。。 風の道が何本も海の上を吹き抜けているのが浜から遠目にもよくわかる。 そして、ちょっとある、波。 たまーに、腰〜モモサイズだけど、きれいに巻いてるのもあって艇を出す身には緊張が走った。 無事帰って来られますように・・・・(=行き着けますように、漕ぎぬけますように・・・)

今井浜出艇直後から、オフショアの突風に何回かあおられる。 うねりがないこと、風が「とにかく向かい風」であることは、今回幸いした、って思う。 最近会得した「キャッチ」をとにかく意識しまくって、トミーさんに言われたとおり「キャッチ・きゃっち・キャッチ・・・・」とただひたすら「きちんと海面をつかむ」ことを意識しながら進んでゆくと・・・他のツアーメンバーがゆっくりのんびりペースだったこともあってか、これが結構付いていけるもの! 漕ぐのが早い人には絶対わからない気持ちだと思うのだけれど、この「付いていける」感覚が最近どれだけ嬉しいことか!

風の道を抜けて風裏に入ると、そこには伊豆独特の変化に富んだ地形と断崖・洞穴、海鳥と釣り人だけが時たまたたずむ大きな岩場、小さなロックガーデン。 風が吹き続けているにもかかわらず素晴らしい透明度の海。 シングルで行くと、行きたいとこに自分のペースでどんどん行けるので、洞穴くぐりも岩場を抜けるのもとにかく楽しい。。 西伊豆レジェンドイベントの時も多分同じだったはずなんだけど、あの時はジョン・ダウドの印象が強すぎて洞穴なんかかすんでました・・・

何があっても大丈夫なように、、と、姑息にツアーリーダーOさんの真後ろを漕ぎ続け、まあまあ人並みなペースで昼食の浜へ上がる。 フルドライスーツは、漕いでるときは快適なんだけど、陸に上がって風に当たると、、寒いんです〜〜。 ごはんは食べたし、ひなたぼっこもしたけど、結構冷えました(涙) 

さて、後半。 ほんとなら白浜までつっきる、、はずでしたが。 昼食の浜を出て、洞穴などくぐりぬけて楽しんだ、その後の「風」! これまでもパドル吹っ飛ばされるか、、って思ったシーンは何回かあったけど、正面から来る風が風波を伴ってバウを振り回そうとする! 久留和でも、大きなうねりに右後ろからの突風だと心底イヤな感じになるんだけど、それよりチョッピーで瞬間的な勢いが強いのが今日の風。 さて、どうなる、私!
漕ぎました。 ただひたすら。
気が付くと、私の進行方向多少風上に、KW師匠が伴走してくださる姿が・・・! 「静水バリア」?! 明らかに私の10分の1以下のパドリングで着実に進むKW師匠は、ただそこにいて下さるだけで心強く、気持ちが保ったのはもうすべてこのおかげでした、ありがとうございました!  人生初レベルの風に吹き飛ばされつつも、じゃあ私が誰を思いだしていたか、っていうのは、ブログなんかには書けません。。

永遠とも思える竜宮の岩場沖を抜け、なんちゃってフェリーグライドで右に流されつつ、先に浜にあがったツアーメイトに追いつくと、風に吹かれていた時間は実はたった30分程度だったことがわかった。 ・・・そんなもんなんですね・・・・ 私と同じく風に翻弄されたメンバーを護りつつOさん・Yさんが浜に着いて、本日のツアーはここで終了となった。 お疲れさまでした!

今回、待機と車の回送をご担当くださったSさんご紹介の宿泊施設は、とても快適、お食事も豪華!でした。 特にお魚、心から堪能させていただきました。。

今日のツアー写真や、KW師匠が持参された「ハワイでの4人乗りアウトリガーカヌーでのサーフカヤック大会」などを見て、早めに就寝。 明日波チェック担当は6時起き、、ということになりました、、さて、明日はどうなる!!