懐に暖かな塊を抱く

受け取ったアップルパイは焼きたて、だった。 膝の上のかばんと自分の間に置いて、その暖かさを慈しむ。 暖かさは少しずつ少しずつ、私の身体に乗り移る。

いつの間にか外は激しい雨。 七分咲きの桜が、どうか週末までもってくれますように。 もう3ヶ月も会っていない大切な友達に、この週末こそ会うことができますように。