重たいお鍋はお好き?

先日のキャンプでは、ダッジオーブンが大活躍だった。
鋼鉄製の重たいお鍋を軽々と扱うガイドさんは、お約束とはいえやはり、とてもかっこよく見えた。お料理上手です、ほんとに・・・

が、しかし。 私は同時に思っていた。
「重たいお鍋ってほんとに実用的なの??」

私の母は、坐骨神経痛を患って以来、普通の茶碗すら持つことが難しい時期が長く続いた。回復期、健啖家の父のために作る料理の度に、鍋の重さ、鍋に入っている食材・水分の重さにとてもとても苦しんでいた。 病気以前に使っていたほとんどの鍋を、アルミ製のいゆる「金物や」であつかっている典型的な茶色いやつに代えて、何とかその時期を乗り切った。 

一時流行した、ホーローひきの鍋「ル・クルーゼ」(フランス製)は、最近ではスーパーIYにも山積みになるほど売られているが、あれも地獄のように重い! 洗う時、思わずシンクにおっことしたことが何度もある。(いろいろ言ってるくせに、持っている)

カヤックの平均的な重さは「西洋人の平均体力をもとに設計されたもの」という話をいつか知人にしたことがあるが、ダッジオーブン・ホーロー鋳物鍋のサイズ・重さも、本当に日本人の日常調理に向いているものとは考えにくい。 もちろん、世界中のありとあらゆる料理を食卓に上らせている日本人だから、ある種の料理には確実に必要な調理器具ではあるのだけれど・・・キャンプなんかは「非日常の演出」が必要で、だからこそダッジオーブンが登場するのかなあ・・・・・

こんなことを考え続けていると、「無印良品」ブランドの鍋のつくり・設計は、ここらへんをよく考えて製品化されている気がする。

病後の回復期を終え、やっと「普通め」の生活へと戻りつつある母の「使いやすい調理具・持ちやすい食器」を探しつづけているので、こんなことが最近とても気になっている。